2009年02月05日

中央スイスのヨーデル連盟の総会

 こんにちは♪北川桜です。

3日坊主の私が重い腰を上げてブログを始めようと思ったのは、ヨーデルについて、日本ではほとんど情報がないということ、誰も知らないから、間違ったことでも まかり通ってしまうなどの危惧を抱いたから。

初めてヨーデルを習いにアルプスに足を運んでから十何年が過ぎた、毎回今回はドイツ・今回はチロル・今回はスイスと、ヨーデルだけでなく旗振りやダンスも習得した。年に多くて5回、少なくて1回は毎年研鑽に行った。

さてヨーデルについて何から書こう、と思って思案していたら、とても良いサイトを見つけたこちらhttp://homepage3.nifty.com/jodler/Schweizer-jodel%20pink.htm
川上博通さんのサイト。流石ヨーデルについて良くまとまっている。ヨーデルの起源や、スイスヨーデルの現状などについて知りたい方は一読をお進めする。
川上さんは私がまだ音大出たての頃、もうヨーデル歌手歴30年?のベテランだった。とても透明感のある素敵な声で歌う。

私のほうは今、スイスにいるので、川上さんがここには書かなかった、スイスの生活に根ざした、気がついた事を書いていきたいと思う。


今回は1月31日にギスビルで行われた中央スイスのヨーデル連盟の総会についてレポート♪

中央スイスヨーデル連盟総会

 

2009.1.31ギスビルの村の小学校の体育館で行われた。年1回のもの、中央スイスのヨーデル連盟に加盟している個人、合唱、2重唱など、すべての団体の代表が集まり、去年の報告と、今年必要なことヨーデルフェストの日取りや、予算などなど、を全て多数決で決めるというもの。約250団体から2人づつ集まった。総勢500人以上。

延々4時間の皆ワインやビールを飲みながら、決議をする。決議って本当に手を挙げて、数を数えるというもの。日本野鳥の会のような人がいなさそうなのに、人数が割れて微妙な時は、大丈夫なのか?と心配になった。

実際挙手が、半々の時もあり、さらに討論が続く。
自分たちのことは自分たちで決める。
人任せにしないで、とことん話し合う。おおスイス的。
皆1票が同じ価値、隣の人が偉いわけではないので、皆自分の意見を堂々と述べる。意見が違ったからと言って村八分にされたりしない。お互いを尊重しているのだ。 

むらの寄り合いを大きくした物。民族衣装着用が決まり。
中学時代を思い出した。まるで生徒総会。
しかし、納得いくまで話し合うというのはつまり、長くて長くて、疲れが皆様、ピークに来ているの分る。
誰も「もういいじゃん」など言わない、自分の責任を果たす、辛抱強いスイス人。

今回は去年亡くなられた、ギスビルの有名なヨーデル作曲家 ルエディ・リーマンの追悼に多くの時間が割かれていた。
全員で彼のナトゥーアヨーデルを歌ったり、スライドが流れたりしていた。私も歌える曲だったので一緒に歌った。
ヨーデルの歌声の渦が、宇宙に発信しているかのようだった。

話をした全員が冒頭に「親愛なるヨーデルファミリー」と言ってから、話をする、そうヨーデルをする仲間なのだ。
決して商業的じゃない、自分たちのそれぞれの郷土の方言で、自分たちの村にある花の刺繍をした 村ごとのお揃いの民族衣装を着て、胸を張ってスイス人の誇りを歌う。同じ曲でも地方によって方言がまるで違う。

「それぞれ違って、それぞれ良い」

言葉も習慣も、谷ごとによって随分と違う、山国で痩せた土地しかないスイスは、それぞれが力を合わせなければ、生きてこられなかった。自分とは違う習慣の相手も認めて。
それぞれの綺麗な民族衣装と方言は自分たちの誇りなのだ。


話し合いはやっと終わり、食事 そして夜8時から10時までは演奏会、幾つかのグループ歌声を披露した。今年はヨーデル協会に入って50年めということで、秋に共演したゴイエンゼーのグループも出演した。75年めのグループもある。ヨーデルフェスト1級習得が40回目だったり50回目だったりする。

どのグループの曲も、しかしまあT・X・Wのコード進行に納まる。レベルは日本のアマチュアコーラスグループのほうが良いかなあ。曲も日本人の耳で聞くとどうなんだろう。。

「このヨーデルコーラスは上手くないわ」マリーテレーズが囁く、
ええだって 音はもってないじゃないですか、

そう気がついた、
会場の聴衆は、うまくはもっているか?と耳を澄まして聴いている。
ヨーデル部分がきれいに歌えているか?と耳を澄まして聴いている。

旋律を追って、歌う感じを楽しんだり、歌詞に気持ちをのせて聞くことの多い、ミュージカルやオペラ、ウィンナーリート、カンツォーネなどと違う聞き方。

なるほどね、皆さん日頃、音程・はもりを、指導者に注意されたりして、稽古しているから、そこが気になるわけね、
うん、それには簡単なコードのほうが分り易く、楽しめる。

一般の多くの大衆が自分が参加して楽しむのにはこれが良いんだ。
と、ふに落ちた。

ヨーデルってナチュラルなもの。自然の中で歌うもの。
彼らはほとんど、美しい自然の賛美を歌っている
野外で「ハモルこと」を楽しむ。「ヨーデルで男性でも高い強い声を出したりして楽しむ。」
楽しみのため、交流のため、酒のさかなのため。
自分が、自分たちが楽しむ音楽なんだ。

でもそんな単純な曲の中に、力強いスイス人の生きざまが伝わってくる。
これはとても素敵。


「何でヨーデルの人たち笑顔で歌わないんだろう?」
スイスの友人が前言っていた。

そう、自分が楽しいことが大切だから、
人を楽しませようとは思っていない、無理に、にこにこすることはここでは必要なく、素のまま。


「ツィートハー〜♪」あら??この曲はアゴーギクもあってコードも素敵じゃない??
おおゴイエンゼーコーラス! マリーテレーズの曲だった。

並べてみるとマリーテレーズの曲は随分この業界では斬新なかんじ。日本的には聞きやすい合唱曲なかんじ。
ゴイエンゼーのグループはこの中で1番と言っていいほどの上手さだった。

良かったっ。マリーテレーズの曲があって。
もうひとつビリ・バロッティの曲も私はとても好き。
彼の音楽はこのスイスヨーデル業界の中で、人を楽しませる、人に伝えようという気持ちが見えるから。
和声感も日本人の私には、色彩感があって、丁度いい。

そしてコンサート終了夜10時さらに、雇われの、コントラバスと、アコーディオン・スイスアコーディオンのバンドが、ダンス音楽を奏でた、みんな踊っている。
おおスイス人の体力には限界がないのかしら。。

という感じでした。 

*この記事への質問・感想などは、sakurakikaku@k6.dion.ne.jp  までお寄せ下さい。
















posted by sakura at 00:04 | スイス民族音楽・民俗芸能

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